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2010年02月21日

●2/21up【声明】鳩山政権に「普天間基地問題」の真の解決と軍縮を要求します

2010年2月21日 みどりの未来・運営委員会
 去る1月24日投票の名護市長選挙において、普天間基地「返還」に伴う辺野古新基地計画に反対する「民意」はあらためて明らかになりました。

 ところが、鳩山政権内部からは「必ずしも民意を斟酌する必要はない」「移転先が定まらなければ、普天間の継続使用も」(岡田外務大臣)などの発言が相次ぎ、沖縄県民の強い怒りと国民の反発を受けています。こうした発言は、鳩山政権が掲げる「地域主権」「命を大切にする」との立場を大きく逸脱するものであり、私たちも強く抗議します。

 この問題の原点は、1995年の米兵による少女レイプ事件にあります。事件を契機に設置された日米特別行動委員会(SACO)は、米軍普天間基地(宜野湾市)の全面返還を合意しました。しかし、「代替施設」の建設がその条件とされ、歴代自民党政権による露骨なアメとムチを用いた新基地建設計画が、辺野古のキャンプ・シュワブ沿岸で進められてきました。これに対し、「普天間基地の早期閉鎖・県内移設反対」の根強い運動が展開され、建設計画は頓挫しています。こうした経過の中で、「全面返還」合意から実に13年間、宜野湾市民は基地被害に、名護市の住民は新基地建設計画によって、苦しめられ続けててきたのです。
 普天間基地の「全面返還」は、同基地の危険性を一刻も早く除去し、沖縄県民の基地負担を軽減するため明確に合意されたものであり、日米の旧政権同士で騙し討ち的に決定された「移設」など、そもそも公正なものではありません。そのことを新政権ははっきりと認識する必要があります。また、米国のオバマ政権も、ブッシュ政権の「単独行動主義」を見直し、国際協調主義を明確にした立場から、辺野古新基地建設の背景にもなっている「米軍再編計画」自体を抜本的に見直さなければなりません。

 宜野湾市の資料[1]や、私たち「みどりの未来」に所属する多くの議員も関わって実現した「普天間飛行場の閉鎖・返還と海兵隊の米国への移転を求める自治体首長・議員の共同声明」[2]でも明らかにされているように、辺野古への「移設」計画の一方で、グアムへの海兵隊本体の移転計画が米軍の関係文書で何度も確認され、実際に進められてきました。ところが「司令部のみグアム移転する」との虚偽答弁が国会で繰り返されてきたことは、強く糾弾されなければなりません。伊波洋一・宜野湾市長は「グアムへの移転計画が現実に進行しているのだから、日本が移設先を探す事自体必要ない」と指摘しています。新政権は、旧政権が虚偽の答弁と情報の隠蔽の上で進めてきた計画に拘束される必要はありません。しかも、グアムへの移転計画には、日本政府が約61億ドルもの巨額資金を負担することも明らかになっています。「県内・国内移設」であれば、この費用は合理的な根拠を失うことになります。
 こうした経緯からは、市街地の中にある普天間基地の運用の制約や限界を一気に解決し、辺野古には新たな機能を持った新基地を建設する[3]と同時に、太平洋全体の機動性の観点からグアムにも新基地を建設する[4]、という意図を強く疑わざるを得ません。しかも、問題の責任は米軍にありながら、基地負担は引き続き沖縄県民に、費用負担は日本の納税者に押し付けられようとしているのです。
 一方、「移設先」に挙げられるグアムにおいても、自決権の行使を求めるチャモロ民族が基地強化に反対しています[5]。この問題の解決が「基地被害の移転」であってはならないことも、強く指摘しておかなければなりません。

 「米ソ」が対立し、核軍拡を進めてきた時代は過去のものとなりました。文字通り「前世紀の遺物」とも言える日米安保条約や米軍の存在を絶対視し、米軍最優先の安保政策を取り続けることは、むしろこの地域の緊張をいっそう高め、北東アジアに残る冷戦構造を固定化することにつながります。

 また、米軍基地問題に限らず、外交・安保政策に関する「政治主導」は極めて脆弱です。鳩山政権は、かつて防衛費5,000億円削減を掲げた民主党や「平和」を前面に掲げる社民党が参加しているにもかかわらず、2010年度防衛予算案の総額を、近年の微減傾向から一転して前年度比0.3%増額させています。「事業仕分け」等で「無駄を省く」と喧伝したにも関わらず、防衛予算は依然として「聖域」扱いとなっているのです。

 普天間基地問題で問われているのは、「移設先」をどうするかということではありません。日本がアジア地域の平和構築に向けて、米国との関係も含めて、主体的で自立的な外交を展開することができるかどうか、「安全保障」に関する新しい思想や考え方を政治的に示すことができるかどうか、試されているのです。

 私たちは、「日米安保」や米軍の存在を絶対視せず、この地域の軍縮と平和を図り、また沖縄基地問題の一刻も早い解決を求める立場から、以下を政府に求めます。

1.「普天間基地問題」の原点が同基地の危険性を理由とする早期の全面返還合意にあることをあらためて認識し、対米交渉を通して同基地の早期閉鎖・返還を実現すること。閉鎖・返還にあたっては、県内への新たな「代替施設」を建設しないこと。

2.日米両政府が合意しているグアム移転計画の全容を検証し、その背景も含めて沖縄県民・日本国民に明らかにすること。

3.米国政府に対して、アジア太平洋地域の米軍基地の縮小・撤去を求めること。

4.PAC3対応改修費、大型ヘリ空母建造費、新戦車導入費、米軍再編経費などの削除を含めて、2010年度防衛予算案を抜本的に見直すこと。




[1] http://www.city.ginowan.okinawa.jp/DAT/LIB/WEB/1/091209_tenpsiryo_1.pdf
[2] http://www.peace-forum.com/mnforce/kyoudouseimei.htm
[3]米軍の「2010年会計年度海兵航空計画」(2009年11月公表)では、普天間基地の「代替」施設に垂直離着陸機「MV22オスプレイ」を配備することが明らかになっている。オスプレイは、特殊な回転翼構造により垂直離着陸と巡航が両方可能で、「素早く敵地に海兵隊員を送り込み、回収」(米軍関係者)できる軍用機であるが、開発当初から墜落や炎上事故が後を絶たない。普天間基地にも配備する計画があるものの、市街地での危険性を考えれば実現困難と思われ、海兵隊にとっては辺野古のような場所に配備できるのは好都合と言える。こうした計画や背景からも、辺野古は「移設」ではなく新たな機能を持たせた「新基地」建設であることが明らかで、沖縄県民の怒りを招く理由のひとつとなっている。
[4] 「沖縄からグアム及び北マリアナ・テニアンへの海兵隊移転の環境影響評価/海外環境影響評価書ドラフト」(2009.11)」では、「グアムは海兵隊のプレゼンスを支援できる能力があり、沖縄と比較しても、活動の自由を最大限得られ、配備にかかる時間の増加を最小限に押さえることができる」とされている。上記宜野湾市資料[2]参照。
[5] http://www.youtube.com/watch?v=JOmrMEhvLOI
[追記]「沖縄の海兵隊を県外・国外移設すると台湾や韓国に1日で展開できず、抑止力の致命傷になり、日米安保体制に重大な支障を来たす」とする「学者」や「評論家」の主張があるが、これは根拠の無い悪質な嘘である。沖縄駐留海兵隊(31MEU)は、佐世保の強襲揚陸艦エセックス等に載って西太平洋の同盟国での演習に参加するなどして、1年の半分は沖縄にいないのである。宜野湾市の新しい資料で明らかにされている。
http://www.city.ginowan.okinawa.jp/2556/2581/2582/37840/38152.html

posted by 事務局 at 12:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | 政策・論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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